城跡

沢城~築城は関盛澄で神戸氏を称し約200年間神戸氏代々の居城でした。

沢城址(三重県鈴鹿市)



スポンサーリンク



【沢城】

沢城は亀山城主である関盛政の長男、
関盛澄によって築かれた城です。
関盛澄は神戸氏を称し、
天文19年(1550年)頃に
6代当主であった神戸利盛
神戸城を築城して移るまで、約200年間、
神戸氏代々の居城でした。
なお、神戸城の築城は
4代目の神戸具盛であるともされています。
沢城址 明治20年頃地籍図
神戸利盛の弟で7代・神戸友盛(具盛)
織田信長の三男で神戸氏の養子となった
神戸信孝と不和になると、
神戸友盛の隠居城となりましたが、
元亀2年(1571年)に
神戸友盛が蒲生氏郷に預けられると
廃城となりました。
現在城址は水田となっていて遺構はなく、
本丸跡と推定される場所に
石碑と案内板が建てられています。
沢城址(三重県鈴鹿市)
案内板

【縄張形態】
平城

【築城主】
関盛澄

【築城年】
正平22年/貞治6年(1367年)

【廃城年】
元亀2年(1571年)

【主な城主】
神戸氏

【交通アクセス】
(電車)
近鉄鈴鹿線「三日市」駅から徒歩約20分
近鉄鈴鹿線「鈴鹿市」駅から徒歩約30分
伊勢鉄道伊勢線「鈴鹿」駅から徒歩約30分
(車)
東名阪自動車道「鈴鹿」ICから25分程度

【所在地】
〒513-0802三重県鈴鹿市飯野寺家町

【桓武平氏関氏流の神戸氏】

桓武平氏関氏流の神戸氏(かんべし)は、
伊勢国河曲郡神戸郷を発祥とする豪族です。
桓武平氏と言われ関氏の一族にあたります。
関氏第6代関盛政が正平22年(1367年)に
領内を5人の子供に分家させたうちの
長男・盛澄が領地の神戸郷を
名乗ったことから始まります。
伊勢国司6代北畠材親の子
(5代北畠政郷の子という説もある)が
神戸氏第4代神戸具盛(号は楽三)
として養子に入ると、
北畠氏と結んで北伊勢を中心に
勢力を伸張し、
本家である関氏と並ぶ勢力を
築き上げました。
けれども年月が経つに連れ
北畠氏との関係も薄くなり、
また地理的に近い近江の六角氏の圧迫もあり、
第7代神戸具盛(友盛ともいう)は
日野城主蒲生定秀の娘を娶り、
関氏と共に六角氏に臣従します。




スポンサーリンク



永禄11年(1568年)に
織田信長の侵攻を受け、
当主である第7代神戸具盛は
織田信長から提示された
織田信長の三男・三七丸
(後の織田信孝)を養子に
迎える条件をのんで和睦し、
以後は織田氏の武将として活動しました。
天正10年(1582年)、
本能寺の変で織田信長が死去すると、
跡目を狙った織田信孝
織田姓に復してしまいました。

織田信孝敗死後、織田信雄の家老、
林与五郎(林正武)が神戸城主となると、
与五郎は嫡子十蔵に
織田信孝の室(神戸具盛の娘)を嫁がせ、
神戸氏の名跡を継がせると共に
自身も神戸姓を名乗りました。
その後、神戸与五郎父子は
蒲生氏郷に神戸城を追われ、
美濃加賀の井で羽柴軍に敗れました。

慶長5年(1600年)に
神戸具盛が安濃津で客死して、
神戸家は絶家となりました。

その後、第4代神戸具盛の男系子孫で、
蒲生氏に仕え高島姓を名乗っていた
政房が神戸姓を名乗り
神戸政房となって神戸家を復興し、
子の良政が紀州徳川家に仕えて
「勢州軍記」などを著したとのことです。

伊勢・神戸城~神戸具盛もしくは神戸利盛が築城、織田(神戸)信孝により修築され江戸時代は神戸藩がおかれました。

津城址、三重県は近畿?中部?そして帰路へ~奈良旅⑯

関連記事

  1. 阿伎留野城(天竺山) 武蔵五日市駅 阿伎留野城~武州南一揆の三宮氏(三内氏)が築城との推定、南一揆の…
  2. 滝山城跡 大堀切と 本丸にかかる木橋(曳橋) 滝山城~続日本100名城、国の史跡で中世城郭の最高傑作の一つであ…
  3. 高崎城址 高崎城跡~井伊直政が築城し改修は安藤重信~元は鎌倉時代から存在し…
  4. 駿府城本丸跡と晩年の徳川家康公の像 駿府城(日本100名城)~最初は今川氏による領国支配の中心地、そ…
  5. 高月城跡(八王子市) 高月城~滝山三城の一つ、築城は武蔵国の守護代・大石顕重で後に大石…
  6. 亀山城址(奥平氏) 亀山城~群馬からやってきた奥平氏が築城し、やがては山家三方衆と呼…
  7. 高遠城 伝大手門 高遠城~国の史跡で日本100名城、春には珍しい品種の桜であるタカ…
  8. 葛西城址公園 葛西城~葛西氏が築城し、遠山綱景へ~鎌倉時代から下総国への拠点の…



スポンサーリンク




コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

おすすめ記事

  1. 稲村城 (安房国)~天文の内訌の舞台の城、古代以来安房国内で 最も生産性の高い地域。 稲村城跡(安房国)

ピックアップ記事

  1. 和田城址 石碑
  2. お牧の方(於牧の方)
  3. 河津さくらと川
  4. 喜連川足利氏館
  5. 相模国大友郷
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
PAGE TOP