鎌倉殿の13人

渋川館について~梶原景時及び梶原一族と合戦になり自害に追い込んだ入江一族。

静岡 渋川館付近



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【渋川館】

鎌倉御家人で工藤一族・入江一族
渋川権守遠兼より始まる
渋川氏の館と伝えられています。

現在の静岡市内には、
平将門の乱で功績のあった
藤原為憲の子孫と伝えられる入江氏が
強い勢力を持ちました。
現在の静岡市域の豪族たちは、
入江氏の下で静岡県内の各地に進出しました。
藁科氏、手越氏、吉川氏、船越氏、
渋川氏、矢部氏、息津(興津)氏、
由比氏、蒲原氏などが鎌倉時代以降活躍しました。

梶原景時との合戦】
正治2年(1200年)、
梶原景時源頼朝が他界した後、
北条氏との対立がもとで
幕府内で孤立させられ、
幕府に反旗をひるがえして
鎌倉を脱出しました。
西へ向かう梶原景時の一行は
清見関付近で
入江一族ら駿河国の武士たちと衝突し、
庵原川下流付近や高橋付近(清水区)で
合戦となりました。

いったんは曲金(駿河区)付近に逃げた
梶原景時も、再び狐ヶ崎(葵区川合付近)で引き返し、
嫡子である景季、次男景高とともに
夕日無山の山中へ逃げこみ、
父子3人で自害しました。
高橋の高源寺に梶原景時一族の
供養塔が建てられています。
また、大内には梶原堂が建てられ、
その霊を弔っています。
この合戦で渋川館の渋川次郎某が
4人を討ち取る武勇をあげたことが
「吾妻鏡」に記されているとの事です。

<渋川館の説明板>
静岡 渋川館の説明板

南北朝時代には入江左衛門尉春倫が
渋川氏の後に居住したとも伝えられています。
渋川館は周囲に土塁と堀を巡られた
方形の居館であったとされています。
昭和初期の頃までは
周囲の土塁が概ね残っていたとのことです。
けれども現在ではわずかに
北東隅付近の土塁と濠跡が残っているだけとなりました。

土塁は金剛法寺
(〒424-0053 静岡県静岡市清水区渋川2丁目16−8)
の北側にある駐車場に面した道路を
北東へ進んで行くと左側にあり、
案内板が建てられています。

【所在地】
〒424-0053 静岡県静岡市清水区渋川1丁目10−15付近

【入江氏】

入江氏(いりえし)は、日本の氏族のひとつ。
本姓は藤原氏、藤原南家工藤氏流です。

【平安時代】
平安時代後期に、入江維清(藤原為憲の曾孫)が
駿河国有渡郡入江
(現在の静岡県静岡市清水区)
を本貫として入江氏を称したのを
始まりとします。

なお、藤原為憲は工藤氏の祖であり、
平将門・平貞盛の従兄弟にもあたります。

【鎌倉時代】
「太平記」によりますと、
元弘元年(1331年)、
後醍醐天皇の笠置山挙兵の際に
駿河国入江荘の地頭、
入江春倫(入江治倫と同一の可能性あり)が、
千二百余騎で討幕軍に参加しています。
その時の功により駿河国入江荘の
地頭職を保っています。

【南北朝時代】
建武2年(1334年)の中先代の乱で、
敗れて鎌倉から逃れて来た足利直義と
成良親王を北条氏の軍勢から守り、
手越宿まで退かせ、
東下して来た足利尊氏が乱を鎮圧し、
その後 足利氏に属しました。




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その後、天平7年(1352年)の
観応の擾乱では、
足利尊氏方に属し武蔵野合戦において
入江春倫が戦死し息子(甥の可能性あり)の
入江資義(入江春則と同一の可能性あり)が
高槻城を築城し、居城としました。

【戦国時代】
戦国時代には細川氏の被官となります。
けれども両細川の乱で細川氏が弱体すると
勢力を強めた三好氏と
行動を共にするようになります。
永禄12年(1569年)1月の
本圀寺の変で春継(元秀と同一の可能性あり)は
三好三人衆と共に足利義昭の屋敷を攻め、誅死。
以後は高槻城へは和田惟政が入りました。

【江戸時代】
江戸時代に入り、
春継の子景秀と景光は、
肥後細川氏の家臣となり維新を迎えました。

梶原山公園~梶原景時及び梶原一族の終焉の地、現在は大パノラマと夜景が素晴らしい静岡きっての眺望の地です。

井出の沢古戦場跡~中先代の乱~南北朝黎明期、足利直義と北条時行が激突した合戦の場

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