城跡

三河黒川城~熊谷氏が築城したと伝わる古城跡で、麓には国指定重要文化財である熊谷家屋敷があります。

三河黒川城跡



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【三河黒川城】

円山(弘法山)
(標高580m、比高60m)に築かれていました。
詳細は現在のところは不明です。
天正年間(1573年~1592年)に
熊谷玄蕃が城主であったと伝えられています。

【別名】
黒河村古城

【地理地形】
黒川城は弘法山と呼ばれる
南北に伸びた丘陵に築かれていたとされており、
現在は神社境内となっています。
山全体が神社建立の造成によって改変されており、
明瞭な遺構は残ってはいません。
南端が一番高く、
北へ向かって削平地が広がっています。

【熊谷家屋敷】
東麓には江戸時代に庄屋を務めた
熊谷家屋敷が残っています。
熊谷家は築300年の母屋、 門や塀、
土蔵など見ることができます。
熊谷家は江戸時代に入って庄屋として存続し、
この母屋も江戸期に建てられ
国指定重要文化財に登録されています。
戦国期の熊谷家の屋敷跡に
建てられたとのことで、
黒川城は詰の城としての
役割だったとみられています。
現在は山林、社地となり、
曲輪らしき平坦地が確認できるとのことです。

【築城に至る歴史】
1530年、
松平宗家7代清康の「宇利城攻め」で
今川方であった熊谷実長が敗れ、
天文年間(1532~1555年)頃に
熊谷氏の子孫が
豊根村に来住して築いたとされています。
または1583年に熊谷玄蕃が
信州平谷より此処に蟄居したとあります。

また別の説では、享禄3年(1530年)、
宇利城(〒441-1334 愛知県新城市中宇利仁田)が落城しました。
三河統一を目指す
松平清康(徳川家康の祖父)の大軍を相手に
宇利城主熊谷備中守実長以下城兵数百人は
果敢に戦ったのですが、
城内に松平方に内応する者があり、
奮戦の甲斐なく多くが討死、
もしくは落武者となって消え去ったとのことです。
城主であった熊谷実長のその後の消息は不明。
生死もわかってはいません。
ただし熊谷実長の二人の息子は
それぞれ落ち延びて代を重ねました。

長男である直安は奥三河の山中に逃れ、
次男である正直は西三河高力(額田郡幸田町)に
名を変えて潜んだとのことです。
はじめは梁田を称し、後に高力を名乗ったとのことです。

長男の直安ですが、わずかな供とともに
信濃との国境近く、ここ兎鹿嶋(とがしま)という
少し土地の開けた所にたどり着きました。
信州伊奈の左閑辺郷(下伊奈郡天龍村坂部)の
郷主熊谷氏の「熊谷家伝記」には、
「三州黒川兎鹿嶋の近所、
松の木之根に行暮れて野陣す。
其所に兎鹿嶋を見立て開之蟄居す」
と記されているとのことです。
おそらくはこの先祖を同じくする
信州の熊谷氏を頼ろうとした形跡が見られます。
やがて直安はこの地を拓いて居を構えたとのことです。
そして直安は五人の男子をもうけたとのことです。

【熊谷直安の子孫】
嫡子直基が直安の後を継ぎましたが、
彼は帰農したとのことです。
直基の家系はその後連綿として続き、
現在に至っているとのことです。
十七代目卓也氏は豊根村の村長を
務めたそうです。
現在も子孫の方がいらっしゃいます。

【交通アクセス】
豊根中学校辺り⇒
県道428号線を国道151号線方面へ進む⇒
トンネル手前右手に国重要文化財「熊谷家住宅」、
黒川城跡の看板(最初の写真の場所)、
湯~らんどパルとよねへ向かう
脇道が在ります。
この道を入る⇒右手に弘法山へ向かう石段あり。
湯~らんどパルとよね⇒丘陵裏手に回ると、
弘法山近くまで車で行ける道があるそうです。

【所在地】
愛知県北設楽郡豊根村上黒川字老平

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奥平貞勝と亀穴(滝山)城~松平氏・今川氏・織田氏・徳川氏・武田氏と戦国の世を渡り歩き84歳まで生きた。

吉岡城~下條氏が7代112年間に渡って居城し、下條村の文化の中心地でありました。

水巻城~天竜川の河岸段丘上にあった奥山氏の一族が築城したと伝わる城です。

妻籠宿~中山道・木曽路

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