史跡・城跡

キトラ古墳~国の特別史跡で壁画は国宝となっており、天井には東アジア最古の天文図が描かれています。

キトラ古墳



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【キトラ古墳

キトラ古墳(キトラこふん)は、
奈良県高市郡明日香村の南西部、
阿部山に築かれた古墳です。
国の特別史跡
亀虎古墳の表記もあります。

墳丘にある石室内に壁画が発見され
高松塚古墳と共に保存事業が進められています。
二段築成作りの円墳です。
墳丘は小高い阿部山の南斜面に位置しています。

円墳であり、四神を描いた壁画があるなど
高松塚古墳との類似点があります。

名称の「キトラ(亀虎)」の由来は
入り口から内部を観察すると
亀と虎の壁が見えることからという説、
古墳の南側の小字
「北浦(きたうら)」が訛ったという説、。
古墳が明日香村阿部山集落の
北西方向にあることから、
四神で北を司る玄武(亀)と
西を司る白虎(虎) から命名された、
などの説があります。

現在ではカタカナ表記の
「キトラ古墳」が多く使われています。

キトラ古墳 

【年代】
壁画などにみられる
唐の文化的影響が
高松塚古墳ほどには
色濃くないことから、
遣唐使が日本に帰国(704年)する以前の
7世紀末から8世紀初め頃に
作られた古墳であると考えられています。

【発見】
1983年11月7日、
石室内の彩色壁画に玄武が発見され、
高松塚古墳に次いで2例目となる
大陸風壁画古墳として注目を集めます。

1998年の探査で
青龍、白虎、天文図が確認され、
2001年には朱雀と
十二支像が確認されました。
カビなどの被害が発生していたため
壁画ははぎとられて保存されています。

2000年7月31日、
国の史跡に指定され、
同年11月24日には特別史跡に指定されました。

2013年に石室の考古学的調査が
終了となったため、
石室は埋め戻されて
墳丘の復元整備が行われています。

2018年10月31日付けで
壁画と出土品が
国の重要文化財に指定され、
2019年には壁画が
国宝に指定されました。

【壁画】
東西南北の四壁の中央に
四神の青龍、白虎、朱雀、玄武が描かれています。

東壁の青龍と西壁の白虎は右向きです。
青龍は南壁の朱雀のほうを向いており、
白虎は北壁の玄武のほうを向いています。
しかし古代中国においては、
これとはことなり
青龍も白虎もいずれも
南壁の朱雀のほうを向いているとのことです。
なお、日本で四神の図像すべてが揃う
古墳壁画はキトラ古墳壁画のみです。




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更に四神の下には、
それぞれ3体ずつ
十二支の獣面(獣頭)人身像
が描かれていると想定されていますが、
北壁・玄武の「子(ね)」、
東壁・青龍の「寅(とら)」、
西壁・白虎の「戌(いぬ)」、
南壁・朱雀の「午(うま)」「巳(み)」など
6体の発見に留まっています。

天井には三重の円同心
(内規・赤道・外規)と黄道、
その内側には北斗七星などの星座が描かれ、
傾斜部には西に銀箔で表された月像、
東の傾斜部には金箔で表された太陽があり、
天井の平坦部には本格的な天文図があります。
この天文図は、中国蘇州にある
南宋時代(13世紀)の淳祐天文図より
約500年古く、
現存するものでは
東アジア最古の天文図になります。
描かれている星の総数は、277個になります。

【キトラ古墳壁画体験館 四神の館】
キトラ古墳やキトラ古墳壁画について
わかりやすく楽しく知ることができる体験型の施設です。
期間限定でキトラ古墳壁画の実物も見ることができるようです。

キトラ古墳壁画体験館 四神の館

<キトラ古墳壁画の公開の問い合わせ>
03-5253-4111(文化庁代表)
文化庁文化財部古墳壁画室

【開館時間】
<3月~11月>
午前9時30分~午後5時

<12月~2月>
午前9時30分~午後4時30分

入場無料・トイレ有り

【休館日】
12月29日~1月3日

【所在地】
〒634-0134 奈良県高市郡明日香村阿部山67
第一駐車場そば。

【電話番号】
0744-54-5105

【交通アクセス】
近鉄「壺坂山」駅から徒歩12分、
近鉄「飛鳥」駅から徒歩22分、
又は「飛鳥」駅から古墳周辺地区直通バスで
バス停「キトラ」下車すぐ。

キトラ古墳周辺地区 観光案内

【キトラ古墳周辺・所在地】
〒634-0134 奈良県高市郡明日香村阿部山243

【駐車場】
第一駐車場:20台
第二駐車場:42台

所要時間:30分~

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