【頼朝一杯水】
源頼朝は伊豆の配所の蛭ヶ小島で、
この地を中心に流人として20年を送りました。
源頼朝の有力な目付役である伊東祐親が、
中央権門の番役で3年程京都に上っている間に、
伊東祐親の娘である八重姫と
頼朝との間に千鶴丸という男子が生まれていました。
帰郷しこれを知った伊東祐親は大激怒し、
平家への恐れより千鶴丸を滝に捨て、
更には源頼朝を殺そうとしました。
源頼朝は、伊東祐親の息子の佑清の助けもあって、
危難を逃れ伊東を脱出し、伊豆山へ逃れていきます。
その途中、険しい山路を登っていくと
喉が渇ききってしまい疲れてしまったそうです。
源頼朝は従者に「水はないか」と聞くと
「この上に5,6本の梅の木が見える、
あそこまで行けばきっと水があるでしょう」
と答えたそうです。
源頼朝はそれに力を得て
力を振り絞って山路をよじ登りましたが
水はありませんでした。
落胆して腰をおろした時、
腰に差していた刀の鐺が土に当ると
何とそこから水がにじみ出てきたというのです!
その場所を掘ると、
清水がこんこんと湧き出してきて、
こうしてその水で喉の渇きをうるおしたということです。
【千鶴地蔵】
水場には祠があり、
千鶴丸を祀った地蔵尊が安置されています。
【所在地】
〒413-0101 静岡県熱海市上多賀
【駐車場】
3台ほど駐車できる駐車場があります。
駐車場の後ろに階段がありますが、
こちらは水場にはたどり着くことができません。
【場所】
頼朝が逃げた時に飲んだという水場が
案内板より少し階段を降りたところにあります。
【道路】
熱海と伊豆多賀を山通りで結ぶ
「頼朝ライン」のピーク付近に有ります。
小さな園地として整備されております。
熱海側から行った方がスムーズに駐車できます。
駐車場付近が坂道とカーブになっているので
走行車両などにお気をつけ下さい。
ちなみに「頼朝ライン」はこの
「頼朝一杯水」から名づけられたそうです。
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【現状】
水はいまでも少しですが湧き出ています。
東屋状に整備された水場となっています。
木々が生い茂り、視界は良くないですが、
ベンチが設置されており、
水の音、木の葉がゆれる音などがして
休息するにはなかなか良い場所です。
【古道あり】
古道「東浦路」が通り、
伊豆多賀側に古道を辿る事も出来るとのことですが、
荒廃が進んでおり熟達者向きであるそうです。
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