【今福薬医門公園】
<今福薬医門公園(いまふくやくいもんこうえん)>
旧今福家屋敷跡は、海老名市中新田にあり、
敷地約1400平方メートルが市に寄贈され、
平成19年に公園として開園しました。
薬効のある樹木や珍しい草花があります。
歴代当主が植えた樹木や草木は以下の通りです。
【樹木・草木】
月桂樹・栴檀(せんだん)・山茱萸(さんしゅゆ)
黒文字・木大角豆(きささげ)・タイサンボク
錦木(にしきぎ)・石榴(ざくろ)
三島柴胡(みしまさいこ)・貝母(けいも)
紫蘭・白花タンポポ・はなにら・福寿草・ヒメシャラなど
【今福家】
今福家は、戦国時代に活躍した
甲斐武田氏の家臣であった今福氏が祖先といわれ、
江戸時代には名主も務めた旧家です。
武田家滅亡後にこの地に移り住みました。
江戸時代に入って農業の他に
薬種問屋、両替商等も営み財をなしたそうです。
今福家からは、
明治時代に県議会議長や高座郡長として
活躍した今福元頴(もとひで)や
今福忍(哲学者・教育者)、
今福祝(元NHKアナウンサー)等の人物を輩出しています。
【建築物】
嘉永6年(1853年)年建築の表門や塀、
弘化4年(1847年)年建築の文庫蔵、
大正期の裏門が今も残されています。
これらは屋敷林とともに
江戸時代の豪農の屋敷構えを残す希少な建築物として、
平成30年(2018年)年7月20日に
文化審議会から文部科学大臣に
国の登録有形文化財に登録するよう答申され、
平成30年11月2日付で登録されました。
【表門(薬医門)】
嘉永6年(1853年)5月に
新築上棟された薬医門で、
規模は桁行9尺、梁間5尺、切妻造桟瓦葺です。
屋根はもともと茅葺でした。
木材はすべて欅(けやき)を用い、
主柱は9.5×6.5寸角、控柱は5.8寸角、
主柱を冠木でつないで、表面に内開き板扉を立てています。
内側に鏡天井を張るのは珍しく、
妻壁には透彫を施すなど、細部を丁寧に造っています。
また、北脇の袖塀に潜り戸を設けています。
総欅造りの上質の門で、
両側の板塀とともに和らいだ景観を形成しています。
【薬医門とは】
鏡柱から控え柱までを
取り込む屋根を持っています。
本来は公家や武家屋敷の正門などに
用いられていましたが、
扉をなくして医家の門として
用いられたのでこの名前があるそうです。
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【文庫蔵】
文庫蔵は当時珍しい3階建てとなっています。
この蔵は弘化4年(1847年)に建てられた文庫蔵です。
高い布石基礎に6寸角の土台(檜)を据え、
6寸角と6×5寸角の檜柱を3尺間に交互に立てています。
2階、3階の床は組床、小屋組は登り梁形式で、
長さ4間の欅の太い棟木を妻梁に渡し、
それに登り梁を掛けた簡素にして力強い構造になっています。
当初から瓦葺で、今福家の土蔵の中でも重要な蔵だったそうです。
桟瓦の使用や欅材の多様など建築としての質が高いとのことです。
【裏門】
6寸角の凝灰岩の石柱に、同じ石材の冠木を乗せ、
その上に「今福」の「今」の字を
アールヌーヴォー風にデザインした
鉄製飾り金具を取り付けています。
大正期の建築です。
かつては東側水路に架けられた石橋を
介して出入りができました。
<公園内の広場と裏門跡>
写真の向かって左の木立から見える
横の柱がそうです。
【開園時間】
午前10時~午後4時30分まで
【休園日】
12月27日~1月4日
※その他に公園整備のために臨時休園するときがあるそうです。
【利用料金】
無料
【交通アクセス】
【電車】
小田急線「厚木駅」より徒歩約10分
小田急・相鉄線「海老名駅」より徒歩約20分
【バス】
神奈川中央交通(バス)
海老名駅東口6番のりば 長後駅西口行き
「中新田小学校前」バス停より徒歩3分
※駐車場はありません。
近くにコインパーキングがあります。
【所在地】
〒243-0422
神奈川県海老名市中新田1丁目1495番地5
<場所>
青印付近が表門で公園の出入り口です。
青印の上付近にコインパーキングがあります。
横になっている道路沿いです。
※トイレはありません。
※夏場は蚊の対策が必要となります。
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