城跡

丸子城~駿河西部における重要地であり今川時代は守りとして、武田時代は攻略地点、江戸時代は東海道の丸子宿となりました。

丸子城 駿河



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丸子城

丸子城(まりこじょう)は
駿河国(現在の静岡県静岡市駿河区丸子)
にかつてあった日本の城(山城)です。
北城と南城があり、
北城を指すと見られる宇津谷城、鞠子城、
南城を指すと見られる三角城(みかど – )、
赤目ヶ谷砦の別名があります。

【別名】
宇津谷城、鞠子城
三角城、赤目ヶ谷砦

【城郭構造】
山城

【天守構造】
なし

【築城主】
斎藤安元

【築城年】
14世紀末〜15世紀初頭か?

【主な城主】
山県昌景ほか

【廃城年】
天正18年(1590年)

【遺構】
曲輪、土塁、堀

遺構の保存状態がよく、
城の西側を南北に走る長い横堀や竪堀、
虎口、さらには大規模な
三日月掘などが残されています。

【概要】
南北とも最高所の標高は136m、
比高100mであり、
城域は東西800m、
南北350mに及んでいます。
北城は南から屈折して
北東へ伸びる主軸尾根上に、
西から東へ一線に一の曲輪・
二の曲輪・三の曲輪が段状を成して造られ、
各曲輪は土塁で囲まれており、
郭間は空堀で仕切られています。
南城は主軸尾根の南端に
長さ95m、幅平均40mで、
高さ2mの土塁を周回させた
「千畳敷」と呼ばれる主郭を構え、
東西の支尾根上に段上に
重ねた曲輪が設けられています。
南城本丸から
北城主郭間の西側斜面には、
南北に長大な空堀が設けられています。

本丸は今川氏時代、
武田氏時代と二カ所あります。
山頂を中心に、今川時代に本丸があった北城と、
武田時代の本丸の南城(千畳敷)を
連結した縄張りになっています。

【丸子城の歴史】
北城は応永年間に
駿河国守護今川氏の家臣である
斎藤安元歴代の居城として築城され、
北城の北側山麓には
斎藤氏の居館が設けられていたと
見られています。

今川義忠が、文明8年(1476年)に戦死し、
龍王丸(後の今川氏親)と、
小鹿範満との間で家督争いが起きた際、
龍王丸は一時丸子城で暮らしていました。
家督相続した今川氏親が西進を目指すに当たり、
駿河府中の防御を固めるため
斎藤氏の居城を接収して、
南の三角山方面に城域を拡大したのが南城です。
けれども今川氏親以降氏真までの城主や
歴史は不明です。
また、家督相続した今川氏親は直ちに
駿府の今川館には入らず、
明応4年(1495年)頃まで
丸子城を今川氏の居館である
丸子館にしたとする説も出されています。

永禄11年(1568年)、
武田信玄が駿河に侵攻すると、
西駿河に残る今川方への押さえとして
山県昌景が丸子城に置かれました。
永禄13年(1570年)、
武田信玄は駿河全域を制圧して、
丸子城は諸賀兵部大輔・関甚五兵衛を在番とし、
天正6年(1578年)頃には
屋代勝永に替えたています。
この間、西方面の大規模な増築や
各所の改修が行われたとのことです。




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天正9年(1581年)3月の
高天神城落城を前に、
武田方は徳川方に
丸子城を明け渡して退去しました。
徳川家康は松平備後守(松平清善?)
を置きましたが、
天正18年(1590年)の
関東移封に伴い廃城となりました。

【登城口】
<1.駿府匠宿>
駿府匠宿の向かいに上り口が有ります。
三の丸から本丸の北側に
多くの遺構が残っています。
縄張り図を持ち、
トレッキング用の服装や準備をした上での
登城をお勧めします。

<2.誓願寺駐車場>
登城口は住宅と住宅の間にあるとのことです。
丸子城 誓願寺駐車場より

【交通アクセス】
(電車)
JR東海道本線「静岡」駅から
「藤枝駅行き」のバスに乗り
「吐月峰駿府匠宿入口」バス停下車、徒歩10分程度。
※最新のバス運行情報をご確認下さい。

【駐車場】
◆誓願寺駐車場
◆匠宿(有料)

【トイレ】
匠宿にあります。

【匠宿登城口所在地】
〒421-0103 静岡県静岡市駿河区丸子3246
※静岡市の施設です。カフェもあります。

【匠宿・所在地】
〒421-0103 静岡県静岡市駿河区丸子3240-1

【丸子城跡・所在地】
〒421-0103 静岡県静岡市駿河区丸子3210

吐月峰柴屋寺~今川氏に仕えた「急がば回れ」を唱えた連歌師宗長ゆかりの寺、紅梅と月が有名です。

高天神城(続日本100名城)~武田信玄・武田勝頼と徳川家康が激しい争奪戦を繰り広げた要衝

二俣城~水運に恵まれた街道上の要衝で武田VS徳川の激しい攻防の舞台となり、徳川信康が切腹を遂げた城です。

誓願寺~創建は源頼朝公で武田信玄が再建したお寺で片桐且元の墓があります。丸子城への登城口があります。

見付天神社(矢奈比売神社)~東海道・見附宿の守護で霊犬悉平太郎伝説、ゆるキャン△にも登場しています。

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