城跡

小田山城~蘆名氏が築城し詰城として数百年機能、戊辰戦争時には会津若松城への砲撃場所となりました。

小田山城跡



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【小田山城】

鶴ヶ城の南東2kmほどのところにある
標高372mの小高い山で
通称小田山公園と呼ばれています。
山麓には蘆名家ゆかりの名刹古跡があり、
山頂には会津藩名家老であった
田中玄宰(はるなか)の墓があります。
鶴ヶ城(会津若松城)を見下ろせるこの地の利は、
戊辰戦争では新政府軍に利用され
鶴ヶ城への砲撃場所となってしまいました。
1000発も打ち込まれたとの事です。
また、東北側の山腹には、
若松第65聯隊・第29聯隊の
実弾射撃がありました。
現在は公園として整備され、
四季を通じて散策が楽しめます。

小田山公園 子どもの森

【築城と歴史】
文和3年・正平9年(1354年)頃に
蘆名氏の7代目当主となる
蘆名直盛によって築かれたとも
云われていますが定かではありません。
なお、別の説では
承久4年(1222年)頃に
3代目当主の蘆名光盛によって
築城されたともあります。

そして蘆名氏の居城である
黒川城の詰城として
永禄11年(1568年)に向羽黒山城が
築かれるまでの長い間、
機能したものと考えられています。

永徳3年(1383年)、
蘆名直盛は家臣平田明範・富田祺祐に
小田山城の修築を命じています。

小田山城

【遺構】
城は黒川城の南東にある
小田山山頂に築かれています。
小田山城の遺構は
小田山山頂から奴田山へ至る広範囲に
堀切や平場が散見されているとのことです。

城跡には丹羽家の墓、
田中玄宰の墓などが建ち
あまり城跡の雰囲気は残ってはいないそうです。
ですが、そこから更に登ると
物見台に至り、その先に堀切が残っているとのことです。

永禄11年(1568年)、
16代目当主の蘆名盛氏が向羽黒山城を築くと、
詰めの城としての機能は向羽黒山城に移りました。
そのため小田山城はその役目を終え、
廃城になったものとみられています。

小田山城跡 入り口

【戊辰戦争】
再び歴史に登場するのは幕末です。
慶応4年(1868年)、
戊辰戦争の折に新政府軍は
小田山に陣を構え、
砲塁を築いて会津若松城を砲撃したのでした。
なお、この場所から
会津若松城(鶴ヶ城)天守までは
1360m、
持参した砲台は1500mの
射程を持っていました。
当初は本丸まで届かない砲弾もありましたが、
砲口を上に向けて発射するようになると
砲弾が本丸まで届くようになり
城内には多大な損害が出たのでした。




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【もしもの世界】
この地を新政府軍よりも先に
会津藩が押さえていたもならば、
もしかしたら会津藩は新政府軍に
敗けなかったのかもしれません。
皮肉にも詰めの城としての機能が
敵方によって
実証されることになったのでした。

【城の構造】
小田山城は標高371.7mの小田山と、
青木山と称する奴田山に大きく分かれています。
主郭跡は小田山山頂に位置しており、
主郭の南側には大規模な堀切と
物見櫓跡が存在していました。
郭は主郭を中心に北側に向かって
三日月状の平場が25段に亘って存在し、
高さ1m以下程度の土塁が設けられていました。

【現在】
現在城域は小田山公園として整備されており、
無数の郭跡を利用して道路が作られています。
山頂には丹羽氏墓所や
会津藩家老の田中玄宰らの墓が存在し、
北側の郭跡には歴代の蘆名氏当主の廟所跡があります。
また、虎口跡には冠木門と木塀が復原されています。

【築城主】
蘆名光盛か

【築城年】
14世紀

【形態】
山城

【標高(比高)】
372m(130m)

【遺構】
土塁、堀

【所在地】
〒965-0822 福島県会津若松市花見ヶ丘三丁目

【交通アクセス】
路線バス「花見が丘」から徒歩20分程度。

【駐車場】
登城口には数台分の駐車スペースがあるそうです。

<登城口・案内>
小田山城跡 登城口

会津若松城(鶴ヶ城)~日本100名城、蘆名氏が築城、伊達・上杉・蒲生・加藤・保科・松平と続いた天下の名城。

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三浦義明と衣笠城合戦~長老は自らの命を盾に三浦一族の未来を守りました。

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芦名城~戦国大名・蘆名氏の発祥の地であり、三浦一族の本拠地である衣笠城の支城でした。

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